半ば盲目的に好きなものが多様性を持っているありがたさ

先日、『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』が始まった。1クール続くテレビアニメ作品ということで、2時間前後で完結させる必要がある映画では描きにくい設定やテンポでシリーズおなじみの怪獣やメカが活躍するのがおもしろく、毎回ワクワクが止まらない。記事執筆時点でテレビ放送第2話、Netflixの先行配信が第3話。とりあえずがんばれ、ジェットジャガー。

そんな感じで、僕はゴジラが好きだ。小学生のときに父親が連れて行ってくれた映画館で『ゴジラVSビオランテ』を観てから、かれこれ30年以上好きでいる。かつてはファンクラブに入ったりゴジラマガジンを購読したりもしていた。家庭を持って時間的にも経済的にも自由が減った今でも、新作は毎回公開日に仕事を休んで初回を観に行ったりするぐらいは好きである。ネットの海に出ると驚異的な熱量や記憶力、考察力で作品を語る人がゴロゴロいて自分の浅さにヘコんだりするけど、それでも好きなものは好きなのだ。

そんな大好きなゴジラの、近年の作品展開がとてもアツい。庵野秀明氏が脚本と総監督を務めた2016年公開の『シン・ゴジラ』、2017年からは虚淵玄氏をメインの脚本家に据えたアニゴジ三部作、2014年からはハリウッド版としてモンスターバースシリーズも展開されており、5月には日本でも最新作『ゴジラVSコング』が公開される。さらにYouTubeではギャグ色の強い異色の人形劇シリーズ『ゴジばん』、そして今月からは冒頭でも書いたテレビアニメが放送されている。ファンとしては2004年に『ゴジラ FINAL WARS』が公開されて以来10年ほどおあずけ状態だったわけで、今の状況は嬉しい限り。

加えて個人的にとても嬉しい…というかありがたいのは、近年の作品が多彩なクリエイターやメディアで展開されていること。「いろんなクリエイターに自由にゴジラ撮らせます」という雰囲気はミレニアムシリーズからあったけど、東宝の姿勢もずいぶん変わったものだと感じたのは、やはり庵野監督にシン・ゴジラでぶん殴られてから、「次は虚淵脚本でアニメ三部作やるよ~」と発表されたあたり。まさかそのときはさらに数年後にテレビアニメをやるなんて、ましてはYouTubeで人形劇までやるとは思ってもいなかったので、生きていればいいこともあるもんです。

こういう状況の何がありがたいかというと、自分の世界が広がることだ。インターネットの時代になって大好きなゴジラですら上澄みをすすっているに過ぎないと知った僕には、他の作品やジャンルに対する造詣はないに等しい。それを幅広い展開を見せる近年のゴジラシリーズが助けてくれている。ゴジラと聞けばとりあえず触れてみないと気がすまないので、何はともあれ観てみる→制作者や出演者の他作品が気になる→関連作品を観てみる…という行動はこれまでの映画作品でもやっていたけど、同じことを畑の違うアニメでもやると広がる世界は全然違う。そういうきっかけを、最近のゴジラはたくさん僕に与えてくれている。

話は変わって、僕はSEGAという会社も好きだ。言わずと知れたゲームメーカーである。出会いは1992年ぐらいなので、こちらも30年くらいの間、ずっと好きなままだ。メガドライブから沼にはまり、ドリームキャストでコンシューマハード事業から撤退する様子を見守り、パンツァードラグーンが出るというのでXboxを買い求め…ゲームに関してはSEGAに振り回されっぱなしだし、一時期はゲームが好きなのかSEGAが好きなのかよくわからない状態だった。

SEGAはゲームメーカーなので様々なプラットフォームで数多くのゲームをリリースするが、最近はそれだけにとどまらない。個性的な会社なので突拍子もないモノを売り始めたり、イベントを企画したりする。先日まで行われていた60周年企画も色々とぶっ飛んでいた。それらを時間的にも経済的にもすべてを追いかけるのは不可能なので、自分の許容できる範囲で「好き」を楽しんでいる。セガマニアと呼ばれる強者達からみれば僕など吹けば跡形もなく消し飛んでしまうほどの存在だが、それでも好きなものは好きなのだ。

もちろん「SEGAだから」という理由で買い求め、遊んだゲームも少なくはないが、そのなかでも印象深いのは『シャイニング・フォース』だ。それまではSRPGというジャンルにまったく興味がなかったし、面白そうとも思わなかったが、SEGAから出ているという理由だけでプレイしてSRPGの楽しさを知り、世界を広げてくれたタイトルのひとつだ。そんな感じで、多少ジャンルやアートワークなどが好みでなくても、SEGAだからという理由で手にとって世界が広がった作品は多く、今の自分のゲーム選びにも大きな影響を与えている。

記事のタイトルに戻るが、「ゴジラとSEGA、怪獣(作品)とゲームメーカーという異なるものながら、多様な展開を見せるという点では同じような魅力があり、僕はその両方を半ば盲目的に好きで、おかけで世界が広がったのでありがたいよ。」という、なんの役にも立たない、おっさんの2000字余りの自分語りでした。

こんな感じて好きなことを好きなように垂れ流していくブログです。宜しくお願いします。

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